文学作品の舞台になった西宮を訪ねて 西宮文学回廊

谷崎潤一郎/細雪

常磐町一本松・平松町

あらすじ:

大阪船場、上流階級・蒔岡家の四姉妹の生活を描いた長編小説。三女雪子の縁談を軸に、ストーリーが展開する。「戦時に合わない」と雑誌への掲載を禁止されながらも、京都へ移り住んでから完結した谷崎の代表作。1950年、59年、83年と3度に渡り映画化された。


作品より引用

阪急の夙川の駅で下りて、山手の方へ、ガードをくゞつて真つ直ぐに五六丁も行くと、別荘街の家並が尽きて田圃道になり、向うに一とむらの松林のある丘が見えてくる。キリレンコの家は、その丘の麓に数軒のさゝやかな文化住宅が向ひ合つて並んでゐる中の、一番小さな、でも白壁の色の新しい、ちよつとお伽噺の挿絵じみた家であつた。


出典:『谷崎潤一郎全集 第十五巻』 1982年7月 中央公論社
初出:「中央公論」1943年1・3月号に掲載後、時局に適しないとの理由で中止。1944年7月に上巻を自費出版。中巻昭和1947年2月中央公論社刊行、下巻は1947年3月より1948年10月まで「婦人公論」に掲載。


谷崎潤一郎と西宮のかかわり

現在の夙川駅の北側の風景
現在の夙川駅の北側の風景
妙子の恋人奥畑が「一本松」のそばに住んでいたことになっている。
妙子の恋人奥畑が「一本松」のそばに住んでいたことになっている。
今も残る「まんぼう」
今も残る「まんぼう」
奥畑も通った「まんぼう」は、今も住民の大切な道
奥畑も通った「まんぼう」は、今も住民の大切な道